REPORTvol.3-3

シリーズ【リアルガチルポ】「白いカキフライ、ガチ開発の現場より」第3回11.23は「牡蠣の日」!白いカキフライは上質なモナカのよう?の巻

カキフライをほおばる安原英志研究員

本気で“白いカキフライ”をお店で導入しようとする場合、相当の「覚悟」が必要ですね。僕にはその覚悟がありますけど(料理人・安原英志研究員)

とんかつの名店「成蔵(なりくら)」の店主で、牡蠣食う研メンバーの三谷成蔵研究員が作り上げた“白いカキフライ”を広島県内の飲食店に“実装”する本プロジェクト。

牡蠣食う研では、11月21日の「カキフライの日」から23日の「牡蠣の日」の3日間に渡り、シリーズ【リアルガチルポ】「白いカキフライ、ガチ開発の現場より」と題して、3名の研究員の証言をもとに、研究の進捗状況をご報告いたします。

最終回となる今回は“白いカキフライ”を実装するため研究を続けている広島市のイタリアンレストラン「LUCIO(ルチオ)」さんにフォーカス。店主でもある安原英志研究員のレポートです。

(取材/牡蠣食う研 安原英志研究員)

「これを提供するのは、相当の覚悟が必要になってきますね」

シリーズ【リアルガチルポ】「白いカキフライ、ガチ開発の現場より」の第3回目は広島市中区のイタリアンレストラン「LUCIO(ルチオ)」さんからのレポートとなります。こちらのお店は、イタリア料理店、牡蠣料理専門店などでの修行を経て、2019年6月にオープンしたばかりの注目店。オーナーシェフは安原英志さん。広島の食材を駆使したさまざまな創作料理を得意とする、今年31歳の若き料理人であります。

料理に対する熱量が非常に高い安原英志さん
こちらが「ルチオ」の安原英志さん。
料理に対する熱量が非常に高い、ガッツマンでございます

かつて廿日市市大野にある牡蠣料理屋で働いていたという安原さんは、牡蠣生産者の仕事ぶりや“声”を直接見聞きした経験を持つ、非常に牡蠣IQの高い方で、キャリアの中で幾度となくカキフライを揚げてきた揚げのプロでもあります。若くて料理に対する熱量も高く、広島愛も強い……パーフェクトじゃな、ということでこの秋、牡蠣食う研が安原さんを研究員としてスカウトさせていただきました。以降、お店を営業する傍ら、カキフライ研究に勤しんでいただいております。

牡蠣食う研
牡蠣食う研

「こんにちは、安原研究員。本日は、“白いカキフライ”の開発状況を伺いたくやってまいりました!」

安原研究員
安原研究員

「ああ、こんにちは(浮かない顔で)。いやぁ、難しいですね。思った以上に苦労しています。正直“白い”カキフライは簡単にできるんですよ。食べると普通に美味しい。でもそれだけ。まったく異次元ではないんです。これ…他(の研究員)で出来たって人います?」

牡蠣食う研
牡蠣食う研

「いらっしゃらないですね。まだみなさん試行錯誤しているような状況です」

カキフライを白く揚げる安原研究員
平山研究員同様、白く揚げること自体には成功している
様子ですが、ご本人としては「全然異次元じゃない」と、
まだ納得されておりません
安原研究員
安原研究員

「そうですよね!これ、もしかしてとんでもないものをつくらせようとしてません?

牡蠣食う研
牡蠣食う研

「そんな気はしております。ただ、牡蠣でとんでもないことをするのが牡蠣食う研の存在意義ですので(きっぱり)」

安原研究員
安原研究員

「もちろん、その心意気に賛同して僕も参加させてもらっていますからね。でも、このカキフライは相当キテますよ(苦笑)。僕自身、過去にのべ7年間、牡蠣料理専門店で仕事をしており、その時も日々カキフライを揚げてきました。ただ、ここまでカキフライについて考えて、こだわることはなかったです。おかげで、カキフライという料理の新たな可能性を感じるようになりましたけど」

牡蠣食う研
牡蠣食う研

「カキフライの新たな可能性、でございますか」

安原研究員が揚げた“白いカキフライ”
こちらが安原研究員が揚げた“白いカキフライ”。
本人曰く、「まだ完成には程遠い」とのこと
安原研究員
安原研究員

美味しいカキフライの先に、まだまだ“伸びしろ”があった…そのことに気づいた感じです。今回、つくろうとしている異次元のカキフライは、例えるなら上質な最中モナカのようなものだなと思っています」

牡蠣食う研
牡蠣食う研

「最中って、和菓子のあの“モナカ”のことでございましょうか?」

カキフライを最中にたとえはじめる安原研究員
カキフライを最中にたとえはじめる安原研究員
安原研究員
安原研究員

「はい。本当に美味しい最中は、最中の部分も包む餡も美味しいじゃないですか。で、今まで僕がつくってきたカキフライは餡の部分だけを追求してきた…つまり牡蠣のことばかりを考えて揚げていたと思うんです。衣に対するこだわりはそこまでなくて、主役はあくまで牡蠣だったんですね。ただ、このカキフライは総合芸術というか、牡蠣と衣が完全に一体化していないといけない」

牡蠣食う研
牡蠣食う研

「総合芸術のカキフライ…どんどんキラーワードが出てきますね」

安原研究員
安原研究員

「毎日、このことばかり考えてますから(笑)。そもそも僕はカキフライなんて何度揚げてきたかわかりません。カキフライを美味しく揚げるためのロジックも持っています。そして自分なりに美味しいものを揚げてきたつもりです。でも、それよりもっと先に異次元に美味しいカキフライがあり、それを揚げる人が実際にこの世の中にいる…。正直、自分との差はどこにあるのか、それが知りたくて仕方ありません」

自ら揚げたカキフライを試食しながら表情を曇らせる安原研究員
自ら揚げたカキフライを試食しながら
「美味しいは美味しいんだけど…」と表情を曇らせる安原研究員
安原研究員
安原研究員

「あと、重要な問題ですが…もし“白いカキフライ”のつくり方をマスターしたとして、この揚げ方をすると温度管理が重要になってくるので、フライパン(鍋)から目が離せなくなるんですよね」

牡蠣食う研
牡蠣食う研

「たしかにフライヤーにお任せできるカキフライではないかもしれません」

安原研究員
安原研究員

「うちはパスタや魚料理、肉料理などさまざまなメニューを提供しているんですけど、このカキフライのオーダーが入ると、これに10分くらいはつきっきりになってしまうわけです。誰かのために1食だけ作るなら、できるかもしれない(それも難しい)けど、営業時間中に、お客さんの求めるままにつくるとなると、かなり難しいと思います。経営者としても、これを提供するなら相当の覚悟が必要になってきます

牡蠣食う研
牡蠣食う研

「なるほど…」

安原研究員
安原研究員

「もし、ウチの店でも“白いカキフライ”を導入してお客さんを増やそう!くらいに考えていらっしゃる飲食店関係者がいるのであれば、そんなに簡単なものではないですよ、ということだけはお伝えしたいですね。これをやるにはとにかく『覚悟』が必要です。僕にはその覚悟がありますけど

「覚悟」という言葉を繰り返す安原研究員
「覚悟」という言葉を繰り返す安原研究員。
この方、リアルガチです!
安原研究員
安原研究員

「とにかく、僕はこのカキフライにかけています。一料理人として絶対に完成させたい。そのために、とにかく東京の三谷成蔵さんにお会いして、どのようにつくっているか直接教えていただきたいです。紙資料、動画資料などを共有してもらってますが、パン粉のつけ方から揚げ方まで細かいところは生で見ないとわからないものです。もちろん見ただけでわかるようなものではないのかもしれませんが…。お願いいたします。今のままでは、これ以上前に進めません。僕は、ずっと先の、美味しいの先に進みたいんです」


シリーズ【リアルガチルポ】「白いカキフライ、ガチ開発の現場より」、いかがでしたでしょうか。3名の研究員の証言をもとに“白いカキフライ”の開発状況をご報告いたしました。こちらのシリーズに反映できていない別の動きもありますが、総じて「やはりインストールは相当難しい」という状況でございます。そこで次回は、安原研究員他、“白いカキフライ”の導入を希望している広島の飲食店関係者のみなさんを引き連れて、東京の「成蔵」さんのもとへ向かいます!

撮影:阪本 剛史


今回の牡蠣食う研究

観光客がさすが広島!ってうなっちゃうような、驚くほど美味しいカキフライを広島に標準装備インストールしよう!

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担当研究メンバー

  • 料理人 安原 英志

    料理人安原 英志